お知らせ

第1回 埼玉県環境住宅賞 入賞作品が決定しました

『埼玉県環境住宅賞』とは、近年の環境問題を踏まえ、「住まい」の視点からも環境を意識することが必要との考えにより、環境への負荷が少ない新築やリフォームの実践例、住まい方のアイディアなどを広く募集し表彰するものです。

『第1回 埼玉県環境住宅賞』には、4部門に72作品の応募があり、その中から、最優秀賞1作品、優秀賞3作品、入選10作品、佳作21作品を選出しました。たくさんのご応募ありがとうございました。


総評:
建築部門ではテラスが落葉樹の日射遮蔽などの日影づくりや、埼玉に多い軟弱地盤対応の基礎杭と併用する地中熱利用技術の提案は興味を引いた。庭を挟んで三世代が仲良く暮らす北に開く家の提案はいいライフスタイルの住まいづくりとして住宅が個別の条件を考える好例である。その他、賃貸長屋の省エネタイプの建築は首都圏では有用なことである。
リフォーム部門は民家の再生で過去130年とこれからの100年を継ぐ技術適用が興味深かった。また、集合住宅の改修で省エネを計った事例があったが、これから多く行われる改修事例であろう。
アイディア部門では、省エネ住宅をつくった体験のあるユーザーの知恵を集めて発展させた展示住宅が現実性と夢をつなぐアイディアとしておもしろかった。
住まい手部門はECO(エコ)という言葉がよく使われていることでエコ意識が相当浸透していることが推測された。最優秀賞になった緑が家の世代をつなぎ、道往く人々と家の人をつなぎ、街をつないでいくコミュニティづくりに活かされる提案は楽しく活き活きとして素晴らしいものである。

第1回埼玉県環境住宅賞審査委員会
委員長 三井所 清典

 

入選作品

最優秀賞(住まい手部門)

『緑がつなぐ家 ~街並み・コミュニティ・環境・世代~』

応募者: 竹田 篤史
設計者: オーガニックスタジオ㈱  代表取締役 三牧 省吾

 
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講評: 
緑や自然を大事に考えた家づくり。緑を中心に、世代、人、街をつなぐように配慮した家づくりの考え方はとても素敵である。都会の中で緑を残し、自然のエネルギー利用を取り入れた建て替えのコンセプトや工夫は、環境への配慮がとてもよく表現されている。また、住まい手としての丁寧なライフスタイルの提案は、世代間や近隣、生きものとの距離を縮めるものだと思う。都会の中でも、このような空間・環境・暮らし方で育つ子どもたちは、次世代にきっと素晴らしいものを残してくれるのではないかと期待している。


 

優秀賞(建築部門)

『VOID CUBE』

応募者: 一級建築士事務所オノデラヨシヒロ建築設計室   代表 小野寺 義博

 

 
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講評: 
多くの作品の中でも今作品がまず目に付いた。シンプルなBOXに色々な空間があり、自然との調和が取れている建物だと実感。木製のフレームで構成されている建物は暖かみを感じ、光、風、などの動線をうまく考えた建物である。特に南、西側は全てに開口部があるような建物に見え、プライバシーに対しては心配だが、天気が良いと一日中温かく過ごせるのではないか。今回の応募内容ではサッシ、硝子等の仕様が判らなかったが、木製の枠内に硝子を組み込んでいるので、熱効率に対しての配慮がかなりなされていると判断した。外観の籐も大きな役割を持っており、何ともいえない素敵な建物。環境共生住宅として大いに未来を感じる建物である。しかし、外部の清掃が大変ではあると思われる。


 


 

優秀賞(リフォーム部門)


『与野本町の民家』

応募者: 株式会社アルテック  代表取締役 阿部 勤

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講評:
 旧与野市の西側に南北に走る鎌倉街道(与野本町通り)に面した、東に広い前庭をもつ古民家の再生である。その通りに面した正面と、建物の内側にあたる月見台のある落ち着いた庭との間に、しっかりと歴史を刻んでこの民家は建っている。今までの130 年を継承しつつ、日射、通風等環境への配慮のための中間領域としての縁側、土間、そして水回り等の一部増築を加え、これからの100年以上を意識して建築された。伝統構法と新しい技術を熟知した設計者と施工者、そして良いものを後世に残していこうという施主との、両者の意気込みが強く感じられる、優秀賞にふさわしいすばらしい作品である。
 



 

優秀賞(アイデア部門)

『コバケンLaBO』

応募者: 株式会社小林建設

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講評:
住宅建設事業者が新しい施主のためにさまざまな工夫を凝らした省エネ住宅のモデル展示住宅である。日射コントロール、採風窓・排気窓、土間蓄熱、全天候物干し場、雨水利用、地元木材の利用や薪ストーブなど自然エネルギーを活用するパッシブ技術の採用と高効率家電や照明技術などのアクティブな設備技術の両方を体験することができる。これらの技術は省エネ住宅を建てたかつての施主達の意見を聞いて発展させたもので、企業とユーザーの協働でつくりあげたモデルといえる。地域の気候風土と居住者のライフスタイルを尊重した住宅の実現を期待したい。

 

 


その他の入選作品はこちらからご確認ください

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